エンジニアがフリーランスとして活動すると、案件が獲得できた時はやはりうれしいものです。しかしその際に、クライアントの希望条件に無理があればどうでしょうか。
特に、報酬について値切りを要求された時には、報酬を下げないように断るか、案件が流れてしまわないように受け入れるかの選択をすることになります。その際に必要なのが、単価交渉のスキルです。

まず、フリーランスのエンジニアにとって、自分の能力は大事な商品であり、むやみやたらに安売りするものではありません。基本的には市場価格を参考に、自分の能力や案件を正しく見極め、適正な価格を提示しましょう。
その際に、なるべく値切り交渉には応じない方が得策です。一度下がった単価で受けてしまうと、クライアントがその料金で当然だと思うようになり、その後の単価交渉が難しくなってしまいます。もちろん、初回限定などの理由をつけたり、経営戦略上行う場合は別ですが、むやみやたらな値引きは控えましょう。

また、必要な時は値上げ交渉も行うべきです。例えば電気代の上昇、業務上必要なソフトの価格上昇、市場全体の価格上昇など、やむを得ない場合は値上げの交渉が必要です。その際も嘘はつかず、値上げを検討している理由を正直に伝えましょう。
たとえ一度嘘でごまかすことができても、その後に何かのきっかけで露呈してしまえば、信頼を一気に失うこともあり得ます。場合によっては、他のクライアントからの評価も落ちてしまうかもしれません。単価交渉は自分の能力、市場の動向に応じて、常に適正な価格を掲げることが重要なのです。